銭神(ぜにがみ)

山岡元隣『古今百物語評判』にある怪異。
黄昏時に薄雲のような人家の軒だけを音を出して通るもので、
刀を抜いてこれを切ると銭が多くこぼれてくるといわれているという。
山岡元隣はこれに対し
「これは世界の銭の精が空中にたなびいているものだろう、
どんな物も集まれば精が生じ、陽の精は日、陰の精は月、金石の精は星となる。
銭はもともと人に作られたものだが集まれば精が生じないこともない。」
としている。
inserted by FC2 system