猿虎蛇(さるとらへび)

岐阜県関市洞戸に伝わる怪物。体は大きく頭が猿、胴が虎、尾が蛇の姿で、
瓢箪、カブ、牛、雉など様々なものに化ける。

平安時代、猿虎蛇が貴人の子供をさらって殺したので、
朝廷は高賀山にいた猿虎蛇の退治を藤原高光に命じた。
高光はなかなか退治できずにいたが、高賀山大本神宮大行事神社(高賀神社)を
再建し七日七晩祈ると夢に峯稚児神社のお告げがあり、
瓢ヶ岳の池に浮いている瓢箪のうち動かない瓢箪を射るよう言われた。
矢作神社で作った矢でその通りに射ると、
それが猿虎蛇であり退治することができた。
猿虎蛇の死骸を焼いたオツガワラには草が生えず、
また猿虎蛇の喉仏と呼ばれる物が宮にあり、
これを外に出すと雨が降ったという。

現在では高賀神社に猿虎蛇を退治する高光の像がある。
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