(くだべ・くたべ)

江戸時代末期に瓦版で広まった怪物。
富山県立山の薬草採りの男がある時山奥に入ると、
人面獣身の山の精が現れて、「私はこの山に長く住んでいるクダべである。
今年から三十五年間正体不明の疫病がはやり、どんな薬も利かないが、
私の姿を描いた絵を見ればその災厄から逃れられる。」と言ってかき消すように消えたという。
以上は『道聴塗説』にある話だが、瓦版ではその姿など細部に違いがあり、
「白沢」のように胴体に目のついた絵も存在している。
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