ぐず(ぐず)

石川県加賀市動橋町でいう怪獣。巨大なカジカで、動橋川の川下の池に住んでおり、
盆過ぎに現れて火を吐いたりして田畑を荒らしていたので、
人々は人身御供として若い娘を8月27日に差し出していた。
ある時、鬼の庄屋とよばれる源左衛門の家にあかいぐずの絵が張られていたため、
一人娘・お袖を人身御供にせねばならず、源左衛門は床に臥すようになった。
文七との結婚を控えていたお袖をかわいそうに思った村人達が七日七晩振橋神社に祈ると、
一人の旅の僧が現れた。僧が村人とともにぐずの住む穴の前で祈りながら大きな火を燃やすと、
火が穴に吸い込まれぐずは焼け死んだため村は平和になった。
僧はその後姿を消し、人々は僧は大己貴命が姿を変えたものであったのだろうと言い合った。

この伝説にちなんで、現在毎年八月下旬にはぐず焼き祭りという
巨大なぐずの張子を焼く祭りが行われている。
inserted by FC2 system